新刊紹介 岡田恵美子編訳「ルバーイヤート」
皆様
この度、岡田恵美子会長による待望の新訳『ルバーイヤート』が
9月10日に平凡社より上梓されましたので、ご紹介します。
地表の土砂のひとつひとつの粒子が、
かつては、輝く陽の君の頬、金星の美女の額であった。
袖にかかる砂塵をやさしく払うがよい、
それもまた、はかない女の頬であった。
〔オマル・ハイヤーム『ルバーイヤート』(岡田恵美子訳)92頁〕
ペルシア世界の生んだ偉大な天文学者・数学者にして詩人、
オマル・ハイヤーム(1131年没)の四行詩集『ルバーイヤート』。
『ルバーイヤート』は、19世紀後半にエドワード・フィッツジェラルド
により英訳が刊行されたのを契機に世界的に注目を浴びるようになり、
数多くの訳書が様々な言語で出版されたのみならず、ハイヤームの
生涯と『ルバーイヤート』をめぐる伝説が映画(ケイヴァン・マシャイエフ
監督『ロスト・キングダム/スルタンの暦(原題The Keeper: The Legend
of Omar Khayyam)』等)や小説(アミン・マアルーフ『サマルカンド年代記─
「ルバイヤート」秘本を求めて(原題Samarcande)』等)にもなるほど、世の
多くの人びとの心を惹き付けてきました。
わが国でも、その邦訳は明治時代の蒲原有明訳以来数十種類刊行
されて人気を博してきましたが、本書はイラン文化を知悉したペルシア
文学者による真の原典訳。大変貴重な一書です。随所に見られる美しい
挿絵に加え、岡田会長ご自身の体験と見聞に基づく説得力に満ちた
エッセイが各章の初めに「プロローグ」として挿入されており、ペルシア
文化の世界に読者をグッと引き寄せてくれます。各詩篇に付された語句や
比喩表現等の簡潔な説明や、巻末の詳細な解説もあり、詩の世界の
豊かな味わいとともに、詩句の深い理解へも読者を誘うよう配慮されて
います。イランと日本の間に文化の回廊を築くべく、長きにわたって尽力
されてきた岡田会長の極めて価値ある労作、是非一度ご一読ください。
日本イラン文化交流協会
専務理事 北原 圭一
『ルバーイヤート』
オマル・ハイヤーム著 岡田恵美子編訳
平凡社 (ISBN:978-4-582-76679-0)
発行年月 2009年9月10日
サイズ 197P 16cm
価格 1,050円(税込)
ペルシア語アテンドのボランティア募集
皆様
11月に開催される映画祭<第10回東京フィルメックス>の
事務局より、「ペルシア語アテンドのボランティア募集」の
案内をいただきました。
ペルシア語の力試しをしたい方、ぜひ案内に記載の宛先に
ご応募なさってみてください。
日本イラン文化交流協会 事務局
◆「第10回東京フィルメックス」ペルシア語アテンドのボランティア募集中
11月に開催する映画祭<第10回東京フィルメックス>では、
イラン映画を2本上映します。
「グリーン・デイズ」ハナ・マフマルバフ監督
「ペルシア猫を誰も知らない」バフマン・ゴバディ監督
http://filmex.net/2009/compe.htm
そのため、11/24(火)〜27(金)の日程で、ペルシア語による
アテンドを担当して頂くボランティア・スタッフを募集中です。
募集要項
募集人数:1〜2名
※条件:ペルシア語の日常会話が可能な方
※日程:11/24(火)〜27(金)
※平日可能な方(11月に事前ミーティングあり)
※主な仕事内容
・成田空港出迎え、映画祭側手配の車にて銀座地区のホテルまで送る
・主に有楽町の会場近辺でのアテンド業務
※交通費支給あり
※応募締切:10月7日(水)
詳細は、映画祭公式サイトをご覧下さい。
http://www.filmex.net/index.htm
◆ご応募の方は、以下の項目を記入し、メールで送ってください。
応募先アドレス:volunteer@filmex.net
件名は次のようにお願いします。→ 「応募B(お名前)」
記載項目:
(1) 氏名/Name(漢字とローマ字の2通りで表記してください)
応募するボランティアの種類(B)を明記してください
(2) 年齢、性別
(3) 住所・郵便番号 電話・携帯電話
(4)メールアドレス PCで使用か携帯メールかを明記
(両方ある方は2つとも書いてください)
(5)所属先(学校名・専攻・学年、会社名、アルバイト先など)
(6)経歴(学歴、アルバイト歴、職歴など)
※ペルシア語の使用経験の詳細をお書き下さい
・参加可能な日程と時間帯(※具体的な曜日や時間帯をお書き下さい)
・有楽町朝日ホールへの経路と片道運賃
(最寄駅はJR・地下鉄有楽町駅、地下鉄日比谷駅、銀座駅など)
問い合わせ先:volunteer@filmex.net
特定非営利活動法人 東京フィルメックス実行委員会
「中東カフェ」および「サーラ・ドラタバディ展」開催
皆様
「中東カフェ」および「サーラ・ドラタバディ展」開催の
情報をいただきました。
お問い合わせは、下記案内に記載のHPで主催者の
連絡先をご確認の上、直接主催者にお願いいたします。
日本イラン文化交流協会 事務局
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◆イラン大統領選挙後の中東カフェ 第4弾
民の声、抵抗の色
大統領選挙後のイランにおける民衆の抗議活動について、
その言葉や色彩感覚の特徴をさぐり、イラン近代史の中での
位置づけを探ります。
講師:山岸智子さん(明治大学政治経済学部准教授)
司会:アレズ ファクレジャハニ さん
日時:2009年9月18日(金)18:30-20:30 (開場18:15)
会場:ミヅマアートギャラリー 5階
〒153-0051東京都目黒区上目黒1-3-9藤屋ビル2F
東急東横線・日比谷線中目黒駅より徒歩3分
地図 → こちら
参加方法:申し込み不要。当日直接ご来場ください。
参加費:無料。(ただし、飲み物代金として500円を会場にお支払いください。
主催:東京外国語大学「世界を対象としたニーズ対応型地域研究推進事業
中東とアジアをつなぐ新たな地域概念・共生関係の模索」(文部科学省委託事業)
詳細 → こちら
★9/18中東カフェの開かれるミヅマアートギャラリーで、
9月4日からイラン出身作家サーラ・ドラタバディの個展が
開催されています。
◆サーラ・ドラタバディ展「Pejvak (god is great)」
期間:2009年9月4日(金)〜9月26日(日)
開館時間 :火曜日から土曜日の11:00-19:00
休廊日 : 日曜・月曜・祝日
場所:ミヅマアートギャラリー
地図 → こちら
サーラ・ドラタバディ
1978年テヘラン生まれ
2001年Azad Art Universityを卒業後、現在は拠点を東京に移し
Tokyo Wonder Siteでのグループ展「アートの課題
What game shall we play today? (2008)」に参加
するなど作家活動を続けている。
詳細 → こちら
イラン映画上映のお知らせ
皆様
第22回東京国際映画祭プレイベント上映会で
昨年東京国際映画祭で上映されたイラン映画
およびイランでロケをしたトルコ映画が
上映されますので、ご案内します。
抽選で各回25組50名招待。
締切は9月10日(木)です。
日本イラン文化交流協会 事務局
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第22回東京国際映画祭プレイベント上映会
会場:
赤坂区民センターホール
港区赤坂4-18-13 赤坂コミュニティプラザ3階
上映作品4本のうち、イラン映画とトルコ映画の上映日時
および映画の内容は下記の通りです。
◆『ハムーンとダーリャ』Hamoon-o-Darya
上映日:2009年9月27日(日) 12:30開場13:00開演
2008年 イラン カラー 83分 35mm ペルシャ語
監督:エブラヒム・フォルーゼシュ
出演:メヘラン・ゴルモハンマドザーデ、マハブーベ・シャーケリ、ミラ・ハタミ
遠く遠く、砂漠の向こう、若い男女が恋に落ちた。結婚するには、
青年は過酷な旅を乗り越えなければならない…。
厳しい自然描写と豊かな色彩が新鮮な、寓話的ラブストーリー。
◆『私のマーロンとブランド』
2009年9月26日(土) 15:30開場16:00開演
2008年/トルコ語・クルド語・英語・ペルシャ語/93分
監督:フセイン・カラベイ
出演:アイチャ・ダムガジュ、ハマ・アリ・カン
アメリカがイラク攻撃を始めた頃、イスタンブルに住む
舞台女優アイチャがイラク北部ソレイマニエに住む
クルド人俳優の恋人ハマ・アリに会いに行く決意をします。
国境にたどり着きますがイラクに入るのは無理、イラン西部の町
オルミーイェならソレイマニエから近いと言われ、
東トルコのヴァンからバスで国境を越えてイランに
入ります。イラン部分では、ペルシャ語ももちろん
使われています。トルコとの国情の対比も興味深い
作品となっています。
詳細→ こちら
★応募は、HPから直接行ってください。